バスケ研究用」カテゴリーアーカイブ

90秒シフト(ローテーション・マネジメント)

エンジョイ型のチームであるパークスを設立し、初めての大会出場が決まった直後にB3コーチに就任しました。
初の公式戦は、そもそも大会に初めてでる選手達に丸投げにしてしまった結果、色々な人に負担をかけてしまいました。
なので、私がいてもいなくても回るよう、仕組みと理念をつくりあげることにします。
ベンチワークで参考にさせて頂いたのが、アルバルク東京アカデミーが採用している90秒シフトです。

【実施方法】

・メンバーを2つのグループに分ける。
・2つのグループが交互にプレーする。
・ゲームクロックが60秒進んだら、TOに交代を伝える。
・グループが6人以上の場合、各グループの中で平等に順番を回す

【戦術的な強み】

・試合を通じて90秒交代を繰り返して、チーム全員で極めて激しいペースでプレーし続けることで、ゲームを優位に進める
・既存の選手起用法と根本的に異なるため、対戦相手に対して、こちらに合わせるか、疲労をためながら激しいペースでプレーをし続けるかの選択を迫ることができる
慣れているのは、普段から練習を積んでいる自チームであるため、相手がどちらを選択しても、自チームが優位に立つことができる

【コーチの権力を手放す効果】

・選手にとってプレータイムはとても高い価値を持つものである。
・選手交代を指示する権限は権力である。
・この権力により、選手たちにとって、コーチの発言が強制力を持つことになる。
・全員出場・90秒シフトのシステムでは、コーチは選手交代を指示しない。
・権力を手放すことで、選手たちがコーチの評価を過度に気にする必要がなくなる。
・選手たちは自分たちのアイディアを自由に試行錯誤することができる。…

ネクスト・ボーナス/next bonus&ツー・モア/two moreって何?審判用語

【ネクスト・ボーナス/next bonus】

ネクストボーナスとは、チームファウルが4個溜まり、次のファウルからボーナスフリースローになる状態のことです。
人差し指と小指を立てたハンドサイン(ジェスチャー)となります。

テーブルオフィシャルにファウルのレポートした後、ネクストボーナスのハンドサインをして、該当チームのベンチを指します。
両チームがネクストボーナスの場合は、両手でハンドサインを出します。
公式のハンドサインではないので、この方法以外にも色々なやり方にアレンジされています。

【ツー・モア/two more】

ツーモアとは、チームファウルが3個の状態です。
ネクスト・ボーナスとツー・モアでは、同じハンドサインとなります。…

ヘルプ・アップ/help upって何?バスケットボール用語

【ヘルプ・アップ/help up】

ヘルプアップとは、コートに倒れているプレイヤーを一人または複数名で腕を引っ張り立たせてあげるチームプレイのことです。

ヘルプ・アップ(help up)を直訳すると、『助け起こす』という意味です。
そのままですね。

【ヘルプアップの練習方法】

普段クラブチームだと、倒れてもヘルプアップの習慣がないので、誰も起こしに来てくれません。
ギャンブラーズでB3選手と試合に出た時は、凄い勢いでヘルプアップに来てくれます。
レベルがあがれば上がるほど、ヘルプアップを重視しているイメージです。
NBAだと三人ぐらい走ってきて、ヘルプアップしているシーンをよく見かけます。

・ヘルプアップ練習動画

【NBAチームメイト・オブ・ザ・イヤー】

NBAに「トワイマン・ストークス・チームメイト・オブ・ザ・イヤー・アワード」という賞が存在します。
トロフィーはヘルプアップしているシーンです。

NBAチームメイト・オブ・ザ・イヤー賞 (Twyman–Stokes Teammate of the Year Award)は、NBAにおいて、理想的なチームメイトとされるプレーヤーに、シーズン毎に贈呈される賞となります。
チームにとって範例となる、無私無欲、献身的に貢献したプレーヤーが選ばれます。
そして、賞の冠名となっている白人のジャック・トゥィマンと黒人のモーリス・ストークスがとても感動的です。

【トゥィマンとストークス】

トゥィマンとストークスは同じペンシルベニア州の出身であり、少年時代にはメロン公園で多くの時間を共に過ごした。
トゥィマンはそのストークスが試合中の事故で昏睡状態に陥り、24時間の介護を受けなければ1週間も生きてはいけず、またそのためには莫大な医療費が掛かることを知り、知人の判事に頼んで彼の合法的な保護者となり、医療費もトゥィマンが支払うことになった。

ストークスが抜け、さらに多くの中心選手が去ったロイヤルズで孤軍奮闘を続けたトゥィマンは年2万ドルのチーム1の高級取りとなっていたが、それでも医療費を払うには不足したため、トゥィマンは昼夜を問わず働き続けた。
コートの中ではダブルヘッダーとなるエキシビジョンゲームを開催してその出演料を得るなどし、コートの外ではビジネスを展開し、ソースメーカーの仲買人として利益を上げた。
トゥィマンはストークスのために様々な活動をしながらも、本業のNBA選手としてもチームのエースという大任を果たし、またキャリア11シーズンのうち欠場があったのは2シーズンのみと、この時期のトゥィマンがこなした仕事量は常軌を逸していた。

それでも1958年にはお金が尽きたため、トゥィマンはニューヨークでエキシビジョンゲームを開催し、1万ドルの寄付金を集めることに成功し、その後も1年毎に開催され、多くの著名な選手が参加した。
このチャリティーゲームは貧困に苦しむ選手を救済するための恒例行事となり、2000年以降は『モーリス・ストークス/ウィルト・チェンバレン-セレブリティ・プロ・アマ・ゴルフ・トーナメント』に姿を変えて存続している。

またストークスが昏睡状態から目覚め、リハビリの日々を送るようになってからは毎日のように彼の病室を訪れ、またトゥィマンが行けない日は彼の妻がお見舞いに行っていた。
目覚めた当初のストークスは言葉を発することもままならなかったが、トゥィマンとは瞬きによってコミュニケーションが取れていたという。
トゥィマンは自身が現役から引退した後もストークスへの支援を続けたが、ストークスは1970年に心臓発作で亡くなった。

白人のトゥィマンと黒人のストークスの関係は人種の壁を越えた美談として広く人々に伝えられ、時には各地から寄付金が寄せられることもあった(同時に差別主義者からは嫌がらせの手紙を受けることもあった)。
ストークスの死後の1973年には2人の友情を描いた映画”MAURIE”(ダニエル・マン監督)が公開され、トゥィマン役はボー・スヴェンソンが演じた。

【ヘルプアップは大事】

トゥィマン&ストークスとヘルプアップは関係ないんだけど、ヘルプアップは大事です。
コートで味方が倒れたらダッシュで迎えに行って、ヘルプアップしましょう。…