3×3アライメントの種類

2026-27シーズンから、ついにプロ3×3の世界に足を踏み入れました。
これまで5人制の経験しかなく、3×3は練習の一環としての経験しかなく、絶賛・猛勉強中です。
で、勉強していて気づいたことがあります。
ナレッジが全然体系化されていない。
3×3は歴史が浅いこともあり、個人や各チームの経験値がミックスされて進化している感じなんですよね。

5人制バスケのように
指導者などの教本やDVD・ネットでの情報もほとんどなく、データに関してもほとんど記録されていません。
対戦相手のスカウティングに関しても、専門のスタッフはおらず、社会人クラブチームや実業団程度のレベルではないかと思います。

ということで、
「スタッツ分析やクリップによるスカウティング」
というものが通用するかを今シーズン実験したいと思います。
そんなわけで今回は、まずチェックボールプレイ(CBP)におけるエントリー時のアライメント(立ち位置)の整理から始めてみました。
3×3はスローインやジャンプボールがない代わりに全てトップからのチェックボールで再開されます。
それを考えるとチェックボールでのポゼッションの数(割合)が相当な量となり、かなり大事になってきます。

なお、用語もチームごとにバラバラなので、
今回は私が勝手に命名しています。
もし正式名称があったら、どしどし教えてください。

【3×3のアライメント8種類】

今回整理したのはこの8つです。

上段の4つがよく見る形
下段の4つはちょっと珍しい形です。
3×3はコートが狭いので、数歩の違いでも意味が変わります。
「だいたい同じじゃない?」と思って見ていると、意外と違ったりします。

【①ダブルウイング】

Double Wing
両サイドのウイングに立つアライメントです。

よくあるアクション
・ウイングフィードからのオフピック(フレックスorフレア)
・トップとウイングのDHO

特徴
3×3を初めてやる人が自然に並ぶと、だいたいこの形になります。
理由としては、適切なスペーシングができていて、パスラインも確保されており、ペイントも空くためドライブやカットの邪魔にならないからです。
ただし、プロではそこまで多く使われません。
理由としてはオフボールマン同士の絡みが少ないためです。
3×3ではオフピックからのダイブがかなり有効ですが、ダブルウイングではそのプレーが生まれにくくなります。
結果として、決まったアクションを持っているチームや、3×3慣れした選手が集まるチームでは選ばれにくいアライメントです。

【②ダブルハイ】

Double High Post
ハイポストに2人が並ぶアライメントです。

よくあるアクション
・ハイポストフィード→アップSC
・ハイピック
・AI

特徴
3×3で最もよく見られるアライメントの一つです。
三人の立ち位置が非常に近く、プレーの選択肢が多く、非常に使い勝手が良い形です。
ボールマンに対してスクリーンを作りやすく、またダイブやポップなどのバリエーションも作りやすいのが特徴です。
とにかくレパートリーが多く、迷ったらまずここから始められる万能型のアライメントです。

【③ハイローセイム】

High-Low Same Side
同じサイドにハイポストとローポストが立つアライメントです。

よくあるアクション
・ダウンスクリーン→2メン
特徴
ダウンスクリーン系のオフピックを挟んだ後に、ボールマンとの2メンプレイが多いです。

【④ハイローダイアグ】

High-Low Diagonal
ハイポストとローポストが逆サイドに立つアライメントです。

よくあるアクション
・ハイロー

特徴
ハイポストがサイズのある日本人ビッグマンでローポストがより大きな外国籍などのチームで使われることが多いです。
ダイアゴナルのハイローをすることで、ディフェンスはフルフロントで守らざるえません。
そしてロブパスを通すことで、ゴール下をノーマークでうつことができます。
これが同じサイドのハイローだと、裏パスにならないため、ハイローパスが通ってもボールマンとリングの間に

ハイローの関係をコート全体に広げた形になります。
ローポストの位置が遠くなるため、ディフェンスはヘルプの判断が難しくなります。
強い外国籍ビッグマンと日本人ビッグマンの組み合わせなど、インサイドのサイズがあるチームでは非常に機能しやすい形です。

【⑤ライン】

Diagonal Line
トップ、ハイポスト、コーナーが斜め一直線に並ぶアライメントです。

よくあるアクション
・シザース
・バックドアカット
・ハンドオフ

特徴
一見するとシンプルな配置ですが、ハンドオフやカットプレーを作りやすいのが特徴です。
地味な配置に見えますが、ボールムーブを起点にしたプレーの幅が意外と広いアライメントです。

【⑥ウイングロー】

Wing-Low
トップ、ウイング、ローポストで構成されるアライメントです。

よくあるアクション
・ローポストフィード
・ハイロー
・ウイングからのカット

特徴
ハイロー系の派生形に近い配置です。
ローポストを起点にプレーを展開しやすく、インサイドの存在感を活かすことができます。
チームのサイズ構成によって使い方が変わるアライメントでもあります。
アンダーサイズのチームはウイングを起点にしやすく、ビッグサイズのチームはハイローに発展させやすい形になります。

【⑦ダブルコーナー】

Double Corner
両サイドのコーナーに選手が立つアライメントです。

よくあるアクション
・トップの1on1
・トップとコーナーのDHO
・コーナーカット

特徴
少し珍しい配置ですが、複数チームで見られる形です。
コーナーを広く使うため、トップの1対1のスペースを作りやすいのが特徴です。
ただ実際には、ダブルウイングとの境目がかなり曖昧です。
そのため「それどっちなんだ問題」が発生しやすいアライメントでもあります。

【⑧ツーメン】

Two-Man Game
1人がスペーサーとなり、残り2人でツーメンゲームを行うアライメントです。

よくあるアクション
・ピック&ロール
・ハンドオフ
・ツーメンゲーム

特徴
3人制らしいシンプルな形で、2人の連携を中心に攻撃を組み立てます。
スペーサーはコーナーやコフィンコーナーに立つことが多く、ディフェンスを広げる役割を担います。
見た目はシンプルですが、スペーサーの使い方によってプレーの幅が大きく変わる、意外と奥の深いアライメントです。

【3×3アライメントのまとめ】

以上、8種類のアライメントを整理してみました。

もちろん実際には、少し立ち位置を変えただけの派生形もかなり多くあります。
3×3はコートが狭いぶん、数歩の違いでも意味が変わるので、見た目以上に細かい世界です。

チームによって事情はかなり異なると思いますが、体感としては、
3つ程度のアライメント × 2〜3個のアクション
つまり、6〜9種類ぐらいの基本パターンを持っているチームが多いのではないかと思います。

まだまだ研究中ですが、3×3の世界も今後、スタッツ、クリップ、スカウティングがもっと整ってくれば、かなり面白くなるはずです。

というわけで、今回はアライメント整理編でした。
次はアクション整理に進むかもしれません。
3×3、思った以上に奥深いです。
これからも3×3の研究と普及を頑張りたいと思います!