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クラブチームの男女の違い(女子クラブチームの男性コーチ向け)

正しい声がけ・伝え方で実力を伸ばす! 女子選手のコーチングメソッド (コツがわかる本!)』を読みました。

クラブチームとミニバス、プロチームとアマチュアチームと同じように、男性チームと女性チームも考え方や運営方法を変えながら接しないといけないと、恥ずかしい話ですが初めて認識しました。
自分の中でもやもやしていた物が解決できるヒントになったと思います。
独自の解釈が多いですが、自分のログとして、当記事に残しておきます。

主な対象は、女子クラブチームを想定しています。
あくまでもステレオタイプな女性の傾向であり、同じ女性でも考え方は様々です。
全く知らないよりは、「こうゆう考えもあるんだな」程度の認識が最適だと思います。

【心と体のバランスが高いパフォーマンスを生む】

女性は男性よりも感情をつかさどる右脳を使うので、感情の振れ幅が大きい。
よって、心のバランスによる影響が、男性よりも大きくなる。
気持ちに対するケアを意識することが、パフォーマンスの向上にも役立つ。

【BADではなくMORE】

男性の場合は、悪い部分は悪いと指摘した方が改善にはげむ傾向にある。
女性の場合は、事実よりも感情的に左右されてしまうことがあるので、しかるのではなく、湧活してあげることを心がける。
×「スクリーンアウトをしていないからリバウンドを取られる」
〇「みんなでスクリーンアウトを頑張ろう!」

【オールアウト(全力を出し切る)】

男性は自力でオールアウトできる。
女性は無意識でブレーキをかけて、余力を残してしまう。
負のイメージを与えないようにオールアウトを経験させることは、レベルアップにつなげられる。
逆に考えると、男性のように無理に追い込ませることは、男性より反発を生む可能性もある。

【体調不良を気遣う】

女性特有の悩みや体調不良には真摯に対応してあげること。
特に月経は大事なホルモンの変化なので尊重し、無理はさせない。
ただし、デリケートな部分なので、管理しようとせず、深入りはしない。

【全員に平等に接する】

女性は組織内での優劣やランク付けを嫌う。
特定のメンバーを褒めたりせずに、チーム全体を褒める。
△「Aさんはディフェンスを頑張ってるね、みんなも頑張ろう」
〇「みんなディフェンスを頑張ってるね、これを強みにもっとみんな頑張ろう」
※個別に褒める場合は、同じプレイをしたらみんな褒めること。

【身体に関する言動には注意する】

性別を感じさせない指導者でいること。

【競技以外の部分を褒める】

ウェアやバッシュなど持ち物の変化をさりげなく褒める。
特に、チームメイトの持ち物を褒めるメンバーは、自分も褒められたいという意識があるかもしれないので、意識的に褒めてあげる。…

タイムアウトと交代

今週は休みでしたので、丁度、次の女子試合で問題提起された「タイムアウト」と「交代」のタイミングについての持論を述べます。

【タイムアウトについて】

タイムアウトが取れるタイミング

・シュートを決められた時
・ファウルやバイオレイションなどで時間が止まった時
・フリースローは一投目のボールが審判の手から離れる前か、最後のシュートが決まった時(両チーム可)

タイムアウトの回数

・前半2回
・後半3回※ラストツーミニッツ(4Q残り2分以降)は最大2個
・延長は各1回

タイムアウトを取るタイミング

・流れを変えたい時(私の場合は3連続ゴールされた時)
・リードしていたのに追いつかれた時、逆転された時
・戦術を変更、共有したい時
・疲れが見える時(個人的には交代の方がおすすめです)

タイムアウトをもっと踏み込んで

完全に持論です。

前提
タイムアウトは残しておくのが勿体ない

1個目
前半は積極的に使います。
違和感があればすぐ使います。
試合開始直後でも使います。

2個目
流れが悪い時か、戦術を共有したい時に使います。
流れが悪い時の定義は3連続ゴールされた時と決めています。
出来れば前半残り3分までは残しておきたいけど、なるべく積極的に使います。

3個目
後半は前半と違って大事に使います。
流れが悪い時、または前半リードしていたのに追いつかれた時に使います。
使わないで済むのであれば、ラストツーミニッツで消滅しても使いません。

4個目・5個目
理想は、ラストツーミニッツで2個とも残します。
すでにタイムアウトを4個目を使っているということは、挽回するのが厳しい点差という状況です。
タイムアウトは戦術の確認ではなく、接戦でボールをフロントコートに進める為に使います。
このシチュエーションの場合は接戦で残り時間がわずかなので、ファウルゲームで行くのか、ボールキープ優先かを共有します。

戦術はなるべく、コーチが交代メンバーに伝えて、コート内で共有してもらうか、フリースローの時に5人が集まって確認するのが理想。
戦術の確認は相手がゾーンになった時以外は軽微な調整で済むので、わざわざタイムアウトを消費したくないというのが個人的な見解です。…

ターンオーバー考察

ターンオーバー考察(2022.05.28)の記事はこちら

バスケットボールのチームでは、EFFで貢献できるエースプレイヤーと、エースプレイヤーに合わせるロールプレイヤーが存在すると思います。
ボールを保持したがるエースプレイヤーばかり集めても、お互いのフラストレーションが溜まるだけでうまくいかないし。
ロールプレイヤーばかりだとシュートをうつプレイヤーがいなくなるので攻め手に欠きます。
試合には率先してエースプレイヤーを支えるロールプレイヤーが必要です。
エースプレイヤーは思い切ったプレイをして欲しいので、ある程度のミスは許されますが、ロールプレイヤーは期待値が少ない分、ミスも少ない必要があります。
今回は、特にロールプレイヤーに対して求める「ターンオーバーの少なさ」をテーマにあげました。


【ターンオーバー考察による結論】

・ターンオーバーは25分出場で一人最大2個まで。
・ボールシェア率が高いプレイヤーやPGは最大3個まで。
・チームで最大17個までとする。

〇ターンオーバーの数値目標の根拠

・ターンオーバーが相手より少ない時の勝率は70%程度。
・NBAは48分でチーム平均12~17個。

〇ターンオーバーについて

ターンオーバーは「視野×経験×集中力」です。
練習の積み重ねとターンオーバーに対する意識で削減することが可能です。


【ターンオーバーの種類】

ターンオーバーの定義はシュート以外の方法でボール占有権を失うことです。
ターンオーバーの種類をもう一度確認したいと思います。

〇ライブターンオーバー

ターンオーバーしてもプレイが継続されるライブターンオーバーは、逆速攻の失点につながるので注意してください。
・パスミス
・ドリブルミス
・キープミス
・キャッチミス

〇デッドターンオーバー

・各種オーバータイム
・オフェンスファウル(テクニカルF含む)
・イリーガルドリブル
・トラベリング
トラベリングに関しては技術不足ですので、吹かれる傾向の人は、各自で直してください。
ターンオーバー


【スタッツ優先度】

1、EFF(総合評価)※目安プレイタイム×60%程度で貢献度大
2、得点&シュート成功率
3、リバウンド数
4、TO数

〇ロールプレイヤーへの要望

EFFでプレイタイム×60%を望めないプレイヤーは、プレイタイムを勝ち取る為に、差別化を図ってください。…