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オンボールピックコンビネーション

2019/04/09プラクティスレポート

【レポート】

〇メニュー

・男子、7:30~7:45、アップ&シューティング

男女同時に見れないので、男子は放置。

・女子、7:30~7:37、ランニングシュート

オンボールピックを使ったランニングシュート
ボールマンが頭を触ることで、ハイピックを要求というハンドサインを共有。
1、ノーマル(まずはボールマンがドライブを狙う)
2、シュート(ノーマークになったら止まってシュートを狙う)
3、リジェクト(直訳は拒否、スクリーンの反対を行く)
4、ピック&ロール(ショートロール)
5、ポップ&ダイブ
6、スイッチしたらトップのヒットバック


上記以外にも下記の方法があります。
スリップ(すべる)スクリーンをすぐにキャンセルして、スクリナーがダイブすること。
スプリット(分割)ショーディフェンスしてきたスクリーンとボールマンについていたディフェンスの間を通ること。

・女子、7:37~7:45、3対3

前半は縛りなし、テーマは味方との呼吸
後半はオンボールピックからスタート、残りの一人は合わせ(リフト、ダイブ、ドリフト)を意識

・7:45~8:10、5対5

男子は放置しました。
もうちょい仲良くやろうぜ~

女子は色々と。
最初と最後はメンバーを混ぜて、ゲストとの交流も。
2本目以降はホームvsゲストで課題に向けた練習。
課題は、練習でやったオンボールピックを意識、一線二線のあたり(グッドディフェンスだった!)、ボールプッシュ、セットオフェンスの意識
一本ゾーンもやりました。
ゾーンディフェンスはOK!
ゾーンアタックはダメだったな~
まずはエントリーなのか遊びのパスなのか分かりにくいので、セットの動きをしてる人とフリーで動いてる人が混在していたので、ガードがコントロールしましょう。
あとは無理にポストにパスを入れようとしてるけど、外同士の遊びのパスとパスフェイクで簡単に入れられるタイミングがあるので、ギャンブルをしないこと。

・8:10~8:15、ゾーンオフェンスの確認

男子は、シューティング。
女子は、ゾーンオフェンスの確認。

〇所感

前回の練習試合で無理にピック&ロールを狙い、ターンオーバーとなりました。
女子は、オンボールピックからはピック&ロールしか選択肢がありません。
ピック&ロールは1990年代からすでに流行しており、すでに研究し尽され、さすがにこれ一本だときついですね。
なので、今日の練習でオンボールピックを中心としたメニューを組み、選択肢を広げました。…

オフェンス戦術区分~フリー、モーション、オプショナル、セット~あなたはフリー派?セット派?

【オフェンス戦術四行まとめ】
☑フリーオフェンスとは、プレイヤーの自由意思のオフェンス
☑モーションオフェンスとは、約束事のあるフリーオフェンス
☑セットオフェンスとは、決まった方法で攻めるオフェンス
☑オプショナルオフェンスとは、ロジックツリーに従って攻めるオフェンス

【フリーとセット以外の選択肢】

対マンツーマンオフェンスと対ゾーンオフェンス(ゾーンアタック)。
オールコートを使ったファーストブレイクとセカンダリーブレイク、ハーフコートになればフリーオフェンスと一定の条件で発動するセットオフェンス。
大体こんな感じにとらえていました。

モーションオフェンスという言葉は、昔からよく聞くけど、なんだか良く分からないオフェンスでした。
セットオフェンスのひとつのプレイのこと?
ただでさえオフェンスの種類は複雑なので、今まで曖昧でしたが、「バスケットボールの教科書2~戦術と戦略の核心」にてわかりやすく説明されており、やっと理解することができました。
鈴木良和先生にスペシャルサンクスですね。
バスケットボールの教科書2よると、オフェンス戦術はフリー、モーション、オプショナル、セットの四つに区分けできるそうです。

【フリーオフェンス】

フリーオフェンスとは、プレイヤーがそれぞれ状況を分析して、その場にあった最適な選択を自由に行うオフェンスです。
その場で集まったピックアップゲームだと、当然フリーオフェンス一択になります。
また、クラブチームのように人の入れ替わりが多いチームもフリーオフェンス一辺倒のチームが多いです。
フリーオフェンスは個人の能力がそのまま試合に反映されます。
高いバスケIQを持っているチームであれば、フリーオフェンスの中でも色々なコンビネーションプレイを生み出せます。
正しい判断力がないと、チームオフェンスが機能せず、個の力で勝負してしまうことになります。

【モーションオフェンス】

モーションオフェンスとは、5人全員がスクリーンやカットを使って一つの場所に留まらずにポジションチェンジしながら攻めるオフェンスです。
フリーオフェンスから何も発展しないと、個の力を磨いてもらうしか、チーム力の向上ができません。
そこで、フリーオフェンスで発見したことを共有し、「こうなったら、必ずこれをする」などという約束事を作っていきます。
広義のモーションオフェンスは上記のように決まり事を作ったフリーオフェンスです。
狭義のモーションオフェンスは下記のようにもっと強烈な方向付けをします。

〇ドリブル・ドライブ・モーションオフェンス

ボールを持ったら積極的に1対1を仕掛ける約束事のオフェンスのことです。

〇パッシング・モーションオフェンス

ギブ&ゴーを繰り返して、ディフェンスを動かして攻める約束事のオフェンスのことです。

〇DHO・モーションオフェンス(5out)

【セットオフェンス】

スペインピック(ダブルスクリーン・ポップ&ロール)は今や世界中で使われるバスケ戦術

【スペインピック三行まとめ】
☑PnRのスクリナーにスクリーンする三人のコンビネーションプレイ。
☑リオ五輪でスペイン代表チームが多用したのでスペインピックが通称となった。
☑スペインピックを悟らせないための仕掛けを入れると効果的。

【スペインピックとは】

スペインピックとは、PnR(ピック&ロール)のピックマンのディフェンス(またはボールマンのディフェンス)に対して、三人目がスクリーンをかける、コンビネーションプレイです。
現在、NBAを含む多くの世界中のチームが採用しているコンビネーションプレイとなります。
正式名称は「ダブルスクリーン・ポップ&ロール」と呼びますが、リオ五輪(2016年)で銅メダルに輝いたスペイン代表チームが多用したことをきっかけに世界中へ広まったので「スペインピック」という通称名が流行しました。
「ボールマンがすべてではない-バスケの複雑な戦術が明らかになる本」の著者でもある千葉ジェッツヘッドコーチ大野篤史氏は「スクリーンヘッジャー」という名前で紹介しています。

【スペインピックの動き】

スペインピックは、先にかけたスクリナーがゴール方向にダイブ、後からきたピックマンが3Pラインの外側方向にポップアウトします。
ボールマンはドライブからのレイアップまたは止まってミドルシュート、ダイブへのディッシュ、ポップアウトへのアウトサイドパスを選択します。

トップリーグでは対スペインピックディフェンス(オールスイッチ、またはアンダー)も研究されていますが、クラブレベルだとまだ対応がうまくできていない状態です。

【スペインピックを分解写真で説明】

上のYOUTUBEを見てくれれば一発で分かると思いますが、一応説明します。

〇アライメント

本文では、オフェンスのG・F・Cを「OG」・「OF」・「OC」、ディフェンスを「DG」・「DF」・「DC」と表記しました。
画像だとスペースの関係で白字がオフェンス、黒字がディフェンスとなります。
スペインピックを仕掛ける位置としてはハイピック(OGが高めのトップの位置)が理想です。
ウイングピック(45度)からでも仕掛けられますが、ハイピックの方がスペースを広く使えるので、ハンドラーのドリブル技術があるならば、ハイピックがおすすめです。
最初にピックを仕掛けるスクリナー(OC)はインサイドにダイブして、ゴール下でパスを受けてアタックできるプレイヤーがおすすめです。
残り二名はスペースを最大限に確保できるようにコーナーにて待機します。
このオフボールマンの動きはピックプレイ全般に共通する大事な動きとなります。

〇1stピック


上記の画像だと、OCがミドル(真ん中)側にスクリーン(ピック)をかけました。
OGがスクリーン方向にドライブしたので、DGがファイトオーバーで対応しようとします。
結果的にはチェイス(追跡者)の形で、OGを後追いしています。
DCは自分のマッチアップに対して距離をとって守っています。
これはアンダーまたはホワイトという守り方で、OG、OCの両方に対応できるように守っています。
OCはゴール方向にダイブしています。

〇2ndピック


ここまでは普通のハイピックからのPnR(ピック&ロール)となります。
スペインピックの場合は、プラスして、OFがDCにバックスクリーン(背後からのスクリーン)を仕掛けます。
アンダーでOGとOCの両方に対応できるように守っていたDCが二回目の背後からのスクリーンで無力化します。

〇フィニッシュ