バスケ戦術」カテゴリーアーカイブ

ポストのミスマッチ対策

【ポストのミスマッチ対策】

次の試合ではインサイドの参加が少ないのでミスマッチが発生する可能性があります。
身長差が15cmぐらいあると、ローポストでのミスマッチは失点につながりかねません。
そこで、ミスマッチ対策の確認をしました。

〇ミスマッチ対策の種類

・優先1、ミスマッチを発生させない
・優先2、ローポストに入れさせない
・優先3、フルフロント
・優先4、カバーダウンポスト

〇優先1、ミスマッチを発生させない

身も蓋もないことを言うと、ミスマッチを発生させないことが一番です。
マッチアップを変更することでミスマッチを回避できるのならば、ゲーム中にスムーズに対応してください。
コート上のメンバー同士のコミュニケーションが大事です。

〇優先2、ローポストに入れさせない

ローポストでミスマッチになるのであれば、バンプを頑張ってペイントエリアより外に出すことで解決できることもあります。
そのままスクリーンアウトをしてリバウンドにも絡ませなければ、よりグッドです。
他のプレイヤーのヘルプに頼らなくても済むのであれば、体を張ったプレイで回避する方がよいと思います。

〇優先3、フルフロント

ようやく技術・戦術的な話になります。
フルフロントとは、ディフェンスがオフェンスの前に完全に出て覆いかぶさることです。
これで、ループパス以外の供給方法を断つことができます。
しかし、裏パスが通ればそのまま失点になるので、三線プレイヤーにヘルプに来て挟んでもらいます。
なので、フロントに出る際に「うしろ、よろしく!!」と声をかけながら出ます。

〇優先4、カバーダウンポスト

フルフロントのほかにカバーダウンポストという選択肢もあります。
体格的にはゴール下まで押し込まれないが、そのまま点を取られてしまうときに有効です。
ポストにボールが入ると同時に二線が寄ってプレッシャーをかけることです。
体格差が大きい場合は、押し込まれてしまうので対応できません。
そして、二線が寄るのでノーマークが発生しやすく、アウトサイドのシュート力が高い場合はおすすめできません。

〇ポストのミスマッチ対策の結論

まずはミスマッチを作らない。
→ペイントエリアに入れさせないなど個の頑張りで防げるなら、頑張ってもらう
→フルフロントとカバーダウンポストの相性の良い方を選ぶ
ざっくりとこんな流れで選択しますが、ミスマッチ=フルフロントでも良いかと思います。…

ドライブへの合わせ~4Dとサークルムーブ~

味方のボールマンがドライブした時に、自分はどう動けば(合わせ)いいのか?

合わせというと、一般的には「ゴールに突っ込んで(ダイブ)合わせのパスをもらう」というイメージが強いと思います。
しかし、合わせにもいくつかの種類があり、使いわけることができると、効率の良いオフェンスが展開できます。
ドライブに対する合わせのキーワードは「4D」と「サークルムーブ」です。

【4D】

4Dとは、ドライブに合わせて周りのプレイヤーが選択する動きであるダイブ(dive)、ドリフト(drift)、ドラッグ(drag)、ディフェンス(defense)の4つの頭文字です。
ドライブに対して止まってみているだけのボールウォッチャーにならず、4Dから選択するのが理想です。
ドライブの向き、自分の位置、体格、能力、ディフェンスとの距離に応じて選択します。
また、ドライブ(drive)も「D」で始まるので、「5D」と呼ばれることもあります。

4d

〇ダイブ

ダイブは「飛び込む」という意味です。
ゴール方向へ動き、ゴール近辺でのシュートを狙うプレイです。

メリット:ゴール下でもらえる。オフェンスリバウンドに参加できる。
デメリット:ドライブの邪魔になりやすい。体が小さいとノーマークでないとシュートが難しい。
ダイブに合わせたパスをディッシュ(皿)と呼びます。

〇ドリフト

ドリフトは「流れ漂う」という意味です。
3Pラインに沿って、パスラインに移動し、ミドル(ロング)シュートを狙います。

メリット:パスがもらいやすい。ドライブのスペースを作りやすい。
デメリット:シュート力がないと得点にならない。
ドリフトに合わせたパスをキックアウトと呼びます。

〇ドラッグ

ドラッグとは「動かす」という意味です。
ドライブした選手が元々いた位置へ動くなどスペーシングに合わせて動くことです、リプレイスと呼ぶことの方が一般的です。

メリット:5人全体が均一なスペーシングを保てる。位置によってはドリフトにもセーフティにもなる。
デメリット:最もボールに絡にくい合わせです。

〇ディフェンス

4Dで使うディフェンスとは、ターンオーバーを警戒し、セーフティーマンとなることです。
メリット:ターンオーバーだった場合、ワンマン速攻を防げる。
デメリット:オフェンスに絡めない。

【サークルムーブ】

サークル・ムーブ/circle moveとは、ボールマンのドライブする方向に合わせて、同じ方向にオフボールマンが動くことで、ドライブのスペースを作ったり、合わせのパスを受けやすくなったりすることです。
直訳すると、サークル(circle)は「円、周囲」、ムーブ(move)は「動く」です。

〇サークル・ムーブの動き

サークルムーブは、主にドライブを仕掛けているボールマンの両隣のプレイヤーが該当します。
それ以外のオフェンスもサークルムーブをベースに動いて問題ありませんが、例外も多いので、マストではありません。


1番のドリブルに合わせて、2番がフレアカットの動きで、ドライブと同じ方向に広がります。
2番プレイヤーが広がってくれたおかげで、ディフェンス2番も広がり、ドライブのコースができ、そのままレイアップが可能となります。
また、…

ファウルゲーム

2016/9/6練習記
日曜の女子の試合で残り90秒7点ビハインド、相手ボール。
そこから逆転するためにファウルゲームを仕掛けたが、ファウルができずに時間が経過し、一矢を報いることができませんでした。
なので、ファウルゲームの練習をしました。

【ファウルゲーム】

ファウルゲームの必要性

残り時間が20秒で2点負けており、相手ボールだとします。
2点負けているということは実力が拮抗し、ボールを奪いにいっても難しいということです。
当然、相手はボールを奪われなければ勝てるので、ボールキープします。
そのまま時間が経過すると勝率はほとんど0%に近いです。

つまり、時間を止めて、攻撃権を得ないと、追いつくことが出来ません。
時間を止めるとは、わざとファウルをして、チームで5ファウルになり、相手のオフェンスをフリースローに導きます。

ファウルゲームの目安

全て相手ボールで考えます。
24秒以下で6点差以内で負けている場合はオートマチックです。
7点差以上ある場合は、3Pを二本決めること、相手がフリースローを4本落とす必要があるので厳しいでしょう。

攻守は大体40秒で一往復終わるので、私の中では40秒の倍数で計算します。
イメージとしては4点差なら40秒、7点差なら80秒、10点差なら120秒ならオートマチックにファウルゲームです。
120秒10点差の場合は、相手が3回外し、こちらが「3点×3回=9点」なので追いつきません、だからファウルゲームします。
80秒7点差でも、相手が2回外し、こちらが「3点×2回=6点」なので追いつきませんので、ファウルゲームします。
相手が時間を考えず早打ちしてくれれば追いつく可能性もありますが、通常は24秒オーバータイムになってでもボールをキープするのがセオリーです。

しかしファウルゲームは苦肉の策です。
今まで100回ぐらい試みましたが、逆転したのは2、3回程度です。
しかし、同様の点差で、ファウルゲームをしないで逆転したことはありませんので必要性はあります。

スティールorファウル

終盤で負けていると、ボールを奪う「スティール優先の考え」、「スティールが駄目ならファウルに切り替える考え」、「最初から確実にファウルに行く考え」の3つあります。

・スティール優先の考え
ファウルゲームという概念がない場合、激しいディフェンスでボールを奪って逆転するのが唯一考えられる作戦だと思います。
しかし、現時点で負けている相手なので、なかなかボールを奪えないと思えます。
「スティールにいったけど、当たりが強すぎてファウルになってしまった」という考えもありますね。

・スティールが駄目ならファウルに切り替える考え
理想はハードなディフェンスでターンオーバーを誘発し、駄目であればすぐにファウルに切り替えることです。
スティールが成功すると素早く点につながるので、最も理想形です。
ただし、実際にやってみると、スティールからファウルに切り替えるのは非常に難しく、パスで逃げられ、ファウルして時間を止めることができなくなります。

・最初から確実にファウルに行く考え
ファウルに行くのであれば、無理にスティールは狙わず、確実にファウルを狙いにいける準備をして、ボールが入ったらすぐにつかみかかるのが最も確実です。…