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ドライブへの合わせ~4Dとサークルムーブ~

味方のボールマンがドライブした時に、自分はどう動けば(合わせ)いいのか?

合わせというと、一般的には「ゴールに突っ込んで(ダイブ)合わせのパスをもらう」というイメージが強いと思います。
しかし、合わせにもいくつかの種類があり、使いわけることができると、効率の良いオフェンスが展開できます。
ドライブに対する合わせのキーワードは「4D」と「サークルムーブ」です。

【4D】

4Dとは、ドライブに合わせて周りのプレイヤーが選択する動きであるダイブ(dive)、ドリフト(drift)、ドラッグ(drag)、ディフェンス(defense)の4つの頭文字です。
ドライブに対して止まってみているだけのボールウォッチャーにならず、4Dから選択するのが理想です。
ドライブの向き、自分の位置、体格、能力、ディフェンスとの距離に応じて選択します。
また、ドライブ(drive)も「D」で始まるので、「5D」と呼ばれることもあります。

4d

〇ダイブ

ダイブは「飛び込む」という意味です。
ゴール方向へ動き、ゴール近辺でのシュートを狙うプレイです。

メリット:ゴール下でもらえる。オフェンスリバウンドに参加できる。
デメリット:ドライブの邪魔になりやすい。体が小さいとノーマークでないとシュートが難しい。
ダイブに合わせたパスをディッシュ(皿)と呼びます。

〇ドリフト

ドリフトは「流れ漂う」という意味です。
3Pラインに沿って、パスラインに移動し、ミドル(ロング)シュートを狙います。

メリット:パスがもらいやすい。ドライブのスペースを作りやすい。
デメリット:シュート力がないと得点にならない。
ドリフトに合わせたパスをキックアウトと呼びます。

〇ドラッグ

ドラッグとは「動かす」という意味です。
ドライブした選手が元々いた位置へ動くなどスペーシングに合わせて動くことです、リプレイスと呼ぶことの方が一般的です。

メリット:5人全体が均一なスペーシングを保てる。位置によってはドリフトにもセーフティにもなる。
デメリット:最もボールに絡にくい合わせです。

〇ディフェンス

4Dで使うディフェンスとは、ターンオーバーを警戒し、セーフティーマンとなることです。
メリット:ターンオーバーだった場合、ワンマン速攻を防げる。
デメリット:オフェンスに絡めない。

【サークルムーブ】

サークル・ムーブ/circle moveとは、ボールマンのドライブする方向に合わせて、同じ方向にオフボールマンが動くことで、ドライブのスペースを作ったり、合わせのパスを受けやすくなったりすることです。
直訳すると、サークル(circle)は「円、周囲」、ムーブ(move)は「動く」です。

〇サークル・ムーブの動き

サークルムーブは、主にドライブを仕掛けているボールマンの両隣のプレイヤーが該当します。
それ以外のオフェンスもサークルムーブをベースに動いて問題ありませんが、例外も多いので、マストではありません。


1番のドリブルに合わせて、2番がフレアカットの動きで、ドライブと同じ方向に広がります。
2番プレイヤーが広がってくれたおかげで、ディフェンス2番も広がり、ドライブのコースができ、そのままレイアップが可能となります。
また、…

ファウルゲーム

2016/9/6練習記
日曜の女子の試合で残り90秒7点ビハインド、相手ボール。
そこから逆転するためにファウルゲームを仕掛けたが、ファウルができずに時間が経過し、一矢を報いることができませんでした。
なので、ファウルゲームの練習をしました。

【ファウルゲーム】

ファウルゲームの必要性

残り時間が20秒で2点負けており、相手ボールだとします。
2点負けているということは実力が拮抗し、ボールを奪いにいっても難しいということです。
当然、相手はボールを奪われなければ勝てるので、ボールキープします。
そのまま時間が経過すると勝率はほとんど0%に近いです。

つまり、時間を止めて、攻撃権を得ないと、追いつくことが出来ません。
時間を止めるとは、わざとファウルをして、チームで5ファウルになり、相手のオフェンスをフリースローに導きます。

ファウルゲームの目安

全て相手ボールで考えます。
24秒以下で6点差以内で負けている場合はオートマチックです。
7点差以上ある場合は、3Pを二本決めること、相手がフリースローを4本落とす必要があるので厳しいでしょう。

攻守は大体40秒で一往復終わるので、私の中では40秒の倍数で計算します。
イメージとしては4点差なら40秒、7点差なら80秒、10点差なら120秒ならオートマチックにファウルゲームです。
120秒10点差の場合は、相手が3回外し、こちらが「3点×3回=9点」なので追いつきません、だからファウルゲームします。
80秒7点差でも、相手が2回外し、こちらが「3点×2回=6点」なので追いつきませんので、ファウルゲームします。
相手が時間を考えず早打ちしてくれれば追いつく可能性もありますが、通常は24秒オーバータイムになってでもボールをキープするのがセオリーです。

しかしファウルゲームは苦肉の策です。
今まで100回ぐらい試みましたが、逆転したのは2、3回程度です。
しかし、同様の点差で、ファウルゲームをしないで逆転したことはありませんので必要性はあります。

スティールorファウル

終盤で負けていると、ボールを奪う「スティール優先の考え」、「スティールが駄目ならファウルに切り替える考え」、「最初から確実にファウルに行く考え」の3つあります。

・スティール優先の考え
ファウルゲームという概念がない場合、激しいディフェンスでボールを奪って逆転するのが唯一考えられる作戦だと思います。
しかし、現時点で負けている相手なので、なかなかボールを奪えないと思えます。
「スティールにいったけど、当たりが強すぎてファウルになってしまった」という考えもありますね。

・スティールが駄目ならファウルに切り替える考え
理想はハードなディフェンスでターンオーバーを誘発し、駄目であればすぐにファウルに切り替えることです。
スティールが成功すると素早く点につながるので、最も理想形です。
ただし、実際にやってみると、スティールからファウルに切り替えるのは非常に難しく、パスで逃げられ、ファウルして時間を止めることができなくなります。

・最初から確実にファウルに行く考え
ファウルに行くのであれば、無理にスティールは狙わず、確実にファウルを狙いにいける準備をして、ボールが入ったらすぐにつかみかかるのが最も確実です。…

2-3ゾーンディフェンスの動き方

『2-3ゾーン、動き方』

・下の両サイドの動き(★★★)

上記のように、上のD2人(青1と青2)で上のO3人(赤1と赤2と赤3)を対応する場合。
本来はアウトナンバーが生まれないよう青2が赤1に付くのが理想かもしれませんが、全体を見回さなくても、激いプレッシャーがかけられるよう、大手町一家では、D(青1と青2)のうちボールマンに近い方がつきます。

この場合、D1(青)がO1(赤)につくと、O2(赤)がノーマークになるので、パスをされてからD3(青)が対応しても、O4(赤)に進路を阻まれて間に合いません。
大手町一家の動き方としては、D1(青)がO1(赤)に付く動きに連動して、D3(青)はO4(赤)の前に出て(かわす)、O2(赤)へのパスに対しては、キャッチと同時にチェックにいけるようにします。
合わせてD5(青)はO4(赤)のケアに、D4(青)はO5(赤)につけるように連動して動きます。

上記の赤線を四人が同時に動けるようお願いします。

・チエックバック(★★★)

トップからのドライブに対して、二線がヘルプに行くのに合わせてパスアウトされます。
このポジションにパスをされると3Pの防ぎようがありません。
ヘルプは三線に任せて、二線はヘルプに行かずチェックバックしてください。
チェックバックとは、一歩だけヘルプに踏み込むことで、ボールマンはカットインを少し躊躇します。
しかし、二線は一歩だけ寄ったら、一歩で自分のエリアにバックすることで、外へのパスに対応します。

基本的には、この二点だけ気を付けてください。
大手町一家では、これで対応できなかった場合は、2-3ゾーンを諦めて、マンツーマンか別のゾーンを選択します。…