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フィルム・セッション/film sessionって何?バスケ用語、練習よりも大事な会

【フィルム・セッション/film session】

フィルム・セッション/film sessionとは、試合動画などを集まってみるミーティングのことです。
チーム単位で行われることもあるが、プレイヤーと専属コーチ単位で行われることもあります。
要点を短く伝えられるように動画を編集して共有することをショートフィルムセッションなどと呼びます。

【フィルムセッションのコツ】

参考:NBAなど、バスケットボールの試合動画(フィルム)の分析・見方について【JOURNEYMAN-ジャーニーマン-】
フィルムから学ぶポイントを述べた記事があったので編集してまとめました。

1、ビデオを見る前に情報(記事やスタッツ等)を仕入れる。
事前情報が大事なのでライブ(生放送)よりも、感情も排除できる録画した過去の試合の方が学びは大きいです。

2、ボール以外の8人にも注目する。
ボールの位置は気にする程度で俯瞰して10人全員を見ます。
プレイヤーはオフボールの時間の方が多いので、オフボールもオンボールと同様に見ます。

3、一時停止、巻き戻し、スロー再生を使う
全体を俯瞰して見て気になった点があれば、巻き戻して特定のプレイヤー数人に注目してみます。
通常再生ではわからなければ、一時停止やスロー再生も積極的に使います。

4、一つの結果を全体の評価にしない
心理学用語にハロー効果という言葉があります。
一つの事象に引っ張られて全体のイメージを持ってしまうことです。
フィルムセッションで言えば、例えばターンオーバーが一個あったからミスするプレイヤーだとイメージを持ってしまうことです。
一試合を通した、またはシーズンを通したスタッツと照らし合わせることで、イメージを持たずに済むことができます。
また自分の動画を見た時にミスをして落ち込む必要もありません。
ミスを見つけて改善することが目的なので、フィルムセッションでミスを発見できることはプラスなこととなります。

5、全てを書き留め、疑問を引き出す
気になったことはすべてを書き留めます。
最初は何気ないことだと思っても、一試合のメモが集まると、つながってくることもあります。
また、感じたことを深堀すると根本的な部分にたどり着く可能性もあるので、疑問を持ち、疑問を解決していきます。

6、フィルムセッションを続ける
フィルムセッションも技術となります。
続ければ続けるほど、慣れていき、色々な情報が引き出せるようになります。
フィルムセッションは単発で終わらせず、継続して習慣化していきます。

【フィルムセッションの重要性】

「フィルムセッションは嘘をつかない」と言われています。
生の試合や練習だけでは気付かない点もフィルムセッションやスタッツから理解することができます。
グレッグ・ポポピッチHCは「試合前はシュートアラウンドよりもフィルムセッションに時間を費やす方がプレイヤーにとって意味がある」とコメントしていました。
引用:グレッグ・ポポピッチHC「シュートアラウンドは無駄」【NBA SWEETDAYS】

NBAの練習として行われるフィルムセッションとは趣が異なりますが、ウォーリアーズのクレイ・トンプソンとウォーリアーズ実況アナウンサーのジム・バーネットのフィルムセッション動画を貼っておきます。

シュート・アラウンド/shoot aroundって何?バスケ・NBA用語

【シュートアラウンド/shootaround】

シュートアラウンドとは、非公式練習、または試合前にコートで行われるウォームアップ(シューティング、ランニング、緩めの1on1、ウォークスルーなど)のことです。
試合前にプレイヤーが様々な位置からシュートをうつことから、シュートアラウンドと呼ばれるようになりました。

【モーニング・シュートアラウンド】

NBAではモーニング・シュートアラウンドという習慣があり、試合日の午前にシュートアラウンドをします。
ボストン・セルティックスの1950年代後半の黄金期を支えた選手の一人であるビル・シャーマンがモーニングシュートアラウンドを始めて、広めたと言われています。

BLOBって何?バスケ用語、エンドセットプレイ

【BLOB/baseline out of bounds】

BLOBとは、エンドライン(ベースライン)のスローインで行われるセットオフェンスのことです。
バスケットボール指導教本では、下巻の第7章のスペシャルシチュエーションで「(エンドorサイド)インバウンズプレイ」という名称で紹介しています。
他にも「エンド(orサイド)セット」という名称が使われることもあります。

【アウトオブバウンズプレイとインバウンズプレイ】

アメリカではアウトオブバウンズプレイと呼ぶことの方が一般的です。
しかし、インバウンズプレイと呼ぶこともあります。
日本では、最近はアウトオブバウンズプレイと表現することの方が増えてきましたが、指導教本がインバウンズプレイと呼んでいるのでなんとも言えない状態です。
オンザコートでは「エンドセット」が一番言いやすくて浸透している気もします。

そもそも、アウト・オブ・バウンズとは、境界(バウンズ)の外側(アウト)という意味となります。
イン・バウンズとは、境界(バウンズ)の内側(イン)という意味となり、二つは対義語として扱われます。
本来、真逆の意味となるのに、同じ意味として使われるのは個人的には違和感を持ちます。
インバウンズプレイだと、全てのプレイがインバウンズとなってしまうので、アウトオブバウンズプレイの方が意味合いとしてはふさわしいと思います。

しかし、日本人の感覚としては、ボールが内側から外側にでることをアウト・オブ・バウンズと表現するので、外側から内側に入ることをイン・バウンズと表現する方がイメージしやすいのかもしれません。
実際、アメリカではどう捉えているのか、詳しい方がいれば教えてください。

【BLOBの代表例ピック・ザ・ピッカー】

もしかしたら世界で一番有名なBLOBです。
アライメント(立ち位置)はボックス型。
ボールサイドのローポスト⑤が②にアップスクリーン。
同時にヘルプサイドのローポスト④が⑤にピック・ザ・ピッカーを仕掛けます。
⑤がダイブしてゴール下を狙います。
④のディフェンスがスイッチして⑤に対応した場合は、④もダイブしてゴール下を狙います。

【BLOB特集】

Youtube(NBA Teams Best Baseline out of Bounds Set)
PDFバージョン(NBA Teams Best Baseline out of