プリ・ローテート/pre rotateって何?バスケットボールディフェンス用語

【プリ・ローテート/pre rotate】

プリローテートとは、ローテーションの準備として、あらかじめ動いておくことです。

上画像の場合、黄色のディフェンスが、まだ青がノーマークになっていない状態で、(ブリッツをするので)ノーマークになることを予測し、あらかじめローテーションに行っています。
pre(プリ)を翻訳すると、「前の」です。
日本語だとプレと表現することが多いです。
rotate(ローテート)を翻訳すると、「交替する、回転する」です。
日本語だとローテーションと表現することが多いです。

【ローテーションとは】

プリ・ローテートの前に、ローテーションを説明します。

ローテーションとは、三線ディフェンスのヘルプによってノーマークになったオフェンスに対し、他のディフェンスが玉突き式にマークマンを変えることです。
上記の図で言えば、ボールマン③に対してX3がボールマンディフェンスとなります。
X4は、リング下で三線のうちリムプロテクションを担当します。
X2も三線となりますが、リムプロテクションとは別の役割となり、X4に合わせて動ける準備をします。
③に突破された場合、X4がリング下で待ち構えてファウルするとフリースローになる可能性があります。
よって、X4はペイントの外まで迎え撃てるのが理想となります。
するとX4がマークしていた④がノーマークとなるので、X2がポジションを下げて、④と②の両方に対応できる準備をします。
ドライブで抜かれたディフェンスを助けるX4の動きを「ヘルプ」と呼びます。
X4のヘルプで空いたオフェンスを埋めるX2の動きを「フィル」と呼びます。
狭義には、X2とX1のフィルの動きを「ローテーション」と呼びます。
広義には、X4のヘルプの動きとフィルを含めた全体を「ローテーション」と呼びます。
マークマンを二人の間で交換することで完結するスイッチはローテーションとは呼びません。

【プリ・ローテートの具体例】


ローテーション(ローテート)がノーマークが発生した後に動くのに対し、プリ・ローテート(ローテーション)は発生前に動くのが違いです。
プリ・ローテートがよく使われるのは、ピック&ロールディフェンスのブリッツの時です。
ボールマンに対してダブルチームに行くので、ピックマンがノーマークになります。
ピックマンがダイブしてくれればプリ・ローテートしてなくても対応できますが、ピックマンがポップアウトされるとプリ・ローテートでないと間に合いません。
ピック&ロールのカバレッジがブリッツだった場合は、三人目がプリ・ローテートすることをあらかじめ決めておかないと、対応できません。