(後編)B3(2021-22シーズン)選手のPERを算出してみた

(前編)B3(2021-22シーズン)選手のPERを算出してみた
(後編)B3(2021-22シーズン)選手のPERを算出してみた
(結果)B3(2021-22シーズン)選手のPERを算出してみた
(比較)B3(2021-22シーズン)選手のPERを算出してみた


(前編)
1、リーグ&チーム&プレイヤーのベーシックスタッツの算出
2、uPERの算出

(後編)
3、aPERの算出
4、PERの算出

uPERまで計算した残りの作業です。

【3、aPERの算出】

aPERとは、adjusted PERのことでuPERからペース調整した値となります。
PERとは別物ですのでご注意ください!

〇Poss(前提計算1)

Poss = team_FGA + 0.44 × team_FTA + team_TOV – team_OREB
攻撃回数であるPoss(ポゼッション)を算出します。
一般的なポゼッションの計算方法は、シュート本数+フリースロー×0.44+ターンオーバー数です。
aPERの場合は、これにオフェンスリバウンドの数を減らす計算方法を取られています。
基本的には、OREBを減算するタイプのPOSSは嫌いですが、aPER算出の場合に限り、凄くありがたいです!
B3lg Poss:79.114
岩手Poss:76.297
埼玉Poss:79.243
A千葉Poss:77.039
八王子Poss:78.337
品川Poss:79.569
横浜EX Poss:77.648
金沢Poss:79.539
岐阜Poss:76.848
静岡Poss:78.508
アイシンPoss:78.393
豊田合成Poss:79.223
岡山Poss:81.236
山口Poss:82.378
長崎Poss:81.688
鹿児島Poss:80.445

〇Pace(前提計算2)

Pace = 40 × (Team_Poss + Opp_Poss) ÷ (2 × Team_MinutesPlay ÷ 5)
Pace(ペース)とは、オーバータイム(延長)を考慮したポゼッション数です。
ここで残念なお知らせがあります。
ペースを算出するのに「Opp_Poss」が必要となります。
「Opp_Poss」とは対戦相手のポゼッション数となります。
それは試合別のデータが必要となるので、私の技量では収集が難しいです。
今回のポゼッションの計算式がオフェンスリバウンドを減算させる計算式のため、自チームと相手チームのポゼッション数の差は最大で4回(全Qが自チームの攻撃で始まり、自チームの攻撃で終わるという超稀なケースでも4差)となります。
なので便宜上、「Opp_Poss」も「Team_Poss」に変えました。
これでシーズン通算で計算できます。
最後5で割るのは、プレイヤーが5人だからです。
なので、退場して4人、3人、2人という時間帯が長いチームはこれだと計算がずれます。
まぁ想定しておかなくて大丈夫ですが。

B3lg Pace:78.947
岩手Pace:75.910
埼玉Pace:79.243
A千葉Pace:76.821
八王子Pace:77.862
品川Pace:79.569
横浜EX Pace:77.245
金沢Pace:79.539
岐阜Pace:76.848
静岡Pace:78.074
アイシンPace:78.393
豊田合成Pace:79.018
岡山Pace:80.767
山口Pace:82.378
長崎Pace:81.688
鹿児島Pace:80.445

Possよりも数字が若干が小さくなるか、同数であれば正しいです。
尚、品川は延長が一回もなかったので、Poss=Paceとなります。

〇aPER

aPER =  ( lg_Pace / team_Pace) × uPER
uPERをペースの調整をしたのがaPERとなります。
aPERを算出したら全選手の平均を出します。
B3リーグの2021-22シーズンのaPER平均は0.251となりました。
平均とは、全選手の単純平均でいいのかな??
例えば1シーズンで10秒だけ出場して3点取りましたってケースがあれば、とんでもないPERになると思います。
そんなケースが複数いれば、平均aPERが変動するのでは?
まぁ、細かいことは気にせずいきます。

【4、PERの算出】

いよいよPERの算出となります。
PER = aPER × (15 / lg_aPER)

PERは平均が15となるように算出されています。
平良PER:15.732

品川選手ランキング
#13/チャンセラー・ゲッティーズ/PER:26.94
#47/平良 彰吾/PER:15.73
#23/フィリップ・アブ/PER:15.33
#50/ジージオ・ベイン/PER:14.49
#6/尾形 界龍/PER:12.85
#0/関口 サムエル/PER:9.60
#8/枡田 祐介/PER:9.28
#10/清水 隆平/PER:9.00
#11/長澤 亮太/PER:6.09
#7/小川 京介/PER:5.33
#55/伊澤 実孝/PER:3.92
#24/鈴木 悠介/PER:-0.51
#21/高橋 健太/PER:-2.90

※対象外(100MIN未満)
#22/ミトロヴィチュ・アレクサンダ/PER:27.82
#69/藤村 祐輔/PER:18.49
#91/大原 侑之/PER:12.82
#12/高山 瑠晟/PER:-7.62

やはりCJが品川で一番のPERでした。

PERがマイナスの選手が出現しました。
PER全世界リーグ&全選手ランキングで下位から確認しても、PERがマイナスの選手は出てきません。
一瞬、計算ミスったかと思いましたが、EFF同様ポジティブスタッツよりネガティブスタッツの方が数字が大きいと計算式がマイナスになるので、PERがマイナスになるのは間違いではないですね。

【PERの弱点】

PERに欠点はありません。
なぜなら算出にめちゃくちゃ頑張ったからです!
ケチつけるなら、自分で計算しろ!
と言いたいのですが、残念ながら欠点もあります。

〇ディフェンス評価の精度が低い

PERの計算式内でのディフェンスの評価はスティールとブロックとディフェンスリバウンドだけとなります。
なので、ディフェンスの名手はPERの数値が低いです。

〇シュートアテンプトが多い方が有利

B3リーグ2021-22シーズンのデータで確認します。

2P成功加算+1.6&失敗減算-0.7
2P:22.27/42.74(34.3%)
100本2Pうって平均的な確率で決めた場合
1.6pts×34.3本=54.88pts
-0.7pts×65.7本=-45.99pts
2P成功54.88pts – 2P失敗45.99pts=+8.89pts

3P成功加算+2.6&失敗減算-0.7
3P:8.03/25.00(24.3%)
100本3Pうって平均的な確率で決めた場合
2.6pts×24.3本=63.18pts
-0.7pts×75.7本=-52.99pts
3P成功54.88pts – 3P失敗45.99pts=+10.19pts

平均的なシュート成功率であれば、アテンプトが多いほどPERの数値が高くなります。

〇そのほかの弱点

・オールラウンダーが有利
・ビッグマンが有利
・勝利への関係が薄い
・プレイタイムが短い選手が有利
・ベンチスタートが有利(対戦相手のレベルが落ちるので)
・PERだけでは評価できない

つまり、PERは万能ではないので、過信はできません。
ですが、現在のスタッツの中では最も優れた総合評価の指数になると思います。


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