バンプについて詳しく語っているサイトが見当たらなかったので、言語化してみました。
目次
【バンプとは】
バンプ(bump)とは、「衝突、突き当たる、押しのける」という意味です。
バスケットボールでは、主にディフェンスがマッチアップと接触すること、または接触時に押しのけることを指します。
通常、ディフェンスが相手の進路を妨害することはブロッキングのファールとなります。
よって、オフェンスよりも先に進路に入ることで、相手に遠回りさせる。
または先に進路に入ってバンプして、相手の進行を止めてしまいます。
【バンプをするシチュエーション】
狭義のバンプは基本的にオフボールマンに対して行います。
〇ボールカットバンプ
ローポストからハイポストへフラッシュする際、または逆サイドからフレックスカットする際にするバンプです。
要は両方ともボールに寄ってくる動きに対して、バンプしてタイミングを遅らせたり、ずらしたり、キャンセルさせたりします。
〇ゴールカットバンプ
3Pラインよりも外のオフボールマンがゴール方向へカッティングしてきたら、バンプしてタイミングを遅らせたりキャンセルさせたりします。
〇スクリーンバンプ
自分のマークマンがボールマンディフェンスにスクリーンをかけに行こうとした動きに対して、バンプしてタイミングを遅らせたり、角度をずらしたり、キャンセルさせます。
〇オフェンスリバウンドバンプ
オフェンスリバウンドにロングで飛び込んでくる動きに対して、バンプしてタイミングを遅らせたりキャンセルさせたりします。
〇ペイントバンプ
ノーペイントの原則に従って、ペイントエリアに面を取ってくる動きに対して、バンプしてタイミングを遅らせたりキャンセルさせたりします。
特にミスマッチになってしまう場合は、バンプが必須です。
【ボディチェックとバンプの違い】
世間的には同義で使っていると思いますが、私は明確に使い分けています。
・ボディチェック:相手の進路に入り、妨害すること。受動。
・バンプ:弾くこと。相手を外に押し出す。自分からぶつける。能動。
相手の進路に入った後に相手からぶつかってくるのを待つのではなく、インパクトの瞬間に自分からぶつけにいき、相手を外に押し出すのがバンプと解釈しています。
これは、優位なポジションに立てるだけでなく、自身の怪我予防にもつながります。
【バンプの仕方】
両手をX字にして自分の胸にくっつけます。
腕を相手方向に力を入れるのではなく、自分の胸に力を入れ、腹圧をかけて、体をひとつの鉄板にするイメージです。
腕で押すのではなく、自分の体重を乗せるイメージで体幹を使ってバンプします。
【腹圧をかける】
こちらからぶつかるか、相手からぶつかるかでパワーは数倍変わります。
腹圧をかけるかどうかでも、体感で倍は変化します。
お腹は、上は肋骨があり、下には骨盤がありますが、お腹そのものは後方の背骨しかありません。
この部分に空気を送り込んで膨張させ、腹筋を鍛えることで、骨の代わりに支えることができます。
そうすることで、体全体がひとつの軸となり、体が安定した状態になります。
基本的にスクリーン、バンプ、ドライブ、レイアップなどのように接触が伴う時は腹圧をいれると、接触しても体が安定します。
接触がない時でも、ジャンプシュートなどでは腹圧を入れると安定感が増します。
ドローインのように腹をへこませるのではなく、反対にふくらませるイメージです。
腹圧が難しい場合は、単に腹に力を入れるところからスタートしてもOKです。
【対バンプ】
〇相手を力で上回るならパワーで
バンプされてきてもパワーで上回るならばパワーで押しきってしまいます。
〇緩急
相手のバンプのインパクトの瞬間にさっとかわします。
そうすると相手がバランスを崩して、倒れたりします。
ぶつかったり、かわしたりの駆け引きをやられると、個人的には嫌ですね。
〇チェンジ・オブ・ディレクション
バンプされたら、別のプレイに切り替えるのも一つの選択肢です。
たとえばボール方向へ進行中にバンプされたとしたら、バスケット側へのダイブに切り替えます。
バンプは、相手の進行方向のひとつを止めるに過ぎないので、バンプへの意識が強すぎても、守りにくくなります。
上記、三つを織り交ぜるとバンプする側の立場は非常にバンプしにくくなります。
【バンプは練習からやってほしい】
やはり接触が伴うので、バンプは怪我につながる可能性もあります。
ただし、試合では当たり前のようにバンプします。
PTP(試合のための練習)の概念を決して忘れずに、練習からバンプすること・パンプされることに慣れていきましょう。
痛みは体と心の慣れ。
練習でバンプすれば、試合でのバンプを痛いと感じなくなります。。。多分