【ファウルアフターシュート三行まとめ】
☑ボールコントロール(オフェンス)は、シュートのボールがプレイヤーの手から離れたときに終わる。
☑シュートモーションは、両足が床に着地した時に終わる。
☑ボールが手から離れてから、両足が床に着地するまでのグレーゾーンが存在する。
目次
【両足が着地したらシュート動作は終わる】
まずは画像をご欄ください。
第15条:ショットの動作中のプレイヤー
15-1-2:ショットの動作は:プレイヤーがボールを相手チームのバスケットに向けて、スロー、タップ、ダンクをしようと、ひと続きの動作を開始したと審判が判断したときに始まり、ボールがそのプレイヤーの手を離れるか、シューターが空中にいる場合は両足がフロアに着地したときに終わる。
ルールブックの条文通り、両足が床につけばシュート動作が終わるので、そのあとにディフェンスがぶつかってファウルしても、フリースローにはなりません。
というか、シュートの後の接触はプレイに影響がないので、通常はファウルにはなりません。
例えば、上から覆いかぶさるぐらいに、接触が強くて、影響が大きい場合のみファウルをコールします。
ちょっとの接触でシューターが倒れた場合はオフェンス側のフェイクアファウルで、二回目からはオフェンスのテクニカルファウルとなります。
【小さいようで大きな差】
2Por3P、シュートの成功or失敗、フリースローorスローインの2×2×2=8パターン存在します。
それぞれの期待値で考えてみます。
2P&シュートの成功&フリースロー→2点+期待値0.8点=2.8点
2P&シュートの成功&スローイン→2点+期待値0.8点=2.8点
2P&シュートの失敗&フリースロー→0点+期待値1.6点=1.6点
2P&シュートの失敗&スローイン→0点+期待値0.8点=0.8点
3P&シュートの成功&フリースロー→3点+期待値0.8点=3.8点
3P&シュートの成功&スローイン→3点+期待値0.8点=3.8点
3P&シュートの失敗&フリースロー→0点+期待値2.4点=2.4点
3P&シュートの失敗&スローイン→0点+期待値0.8点=0.8点
※フリースローの確率を80%×1点=0.8点で計算
※スローインからのシュート成功率40%×2点=0.8点で計算
シュートが成功した時は、ファウルの処置がフリスローワンショットでも、スローインでも期待値は同じ0.8点なので一緒でした。
しかし、シュートが失敗した時はフリースローになれば期待値1.6点に対して、スローインになると期待値0.8点と差が発生します。
これが3Pになると成功3.8点と失敗2.4点で1.4点分の差が発生します。
ここは審判の判定次第でワンゴール弱程度の差するので、小さいようで大きな差にだと思います。
【ファウルアフターシュートかの検証動画】
例えば上記の動画。
空中でぶつかっていたらシュートファウル、着地後にぶつかっていたら通常のパーソナルファウルとなります。
このケースの場合は・・・・・微妙過ぎる。
ほぼ同時で判別がつかない場合は、フリースローの方がよい気がします、雰囲気的に。
動画の例が悪くてすみません、見つからんので仕方ない。
とりあえず、フォロースルーがしっかりと残っていても、両足が着地していたらフリースローにならないということだけはお間違えなく。
【三井寿vs松本のフォーポイントプレイの疑惑】
私、このプレイに昔から疑惑を感じていました。
残念ながら三井(濃ユニ#14)の足が見えないので、両足がついていたかどうかわかりません。
だが、松本(白ユニ#6)の高さを見れば、三井が地面付近にいたのではないかと推測できます。
もし、三井がある程度の高さでジャンプをしているとすれば、松本のジャンプ力は半端ないことになります。
まぁ漫画ですし、全国優勝常連チームだから半端ないジャンプ力かもしれませんが。
なんてったって、松本稔は山王工業でなければ、どこでもエースを張れる選手なもんで。
結論、スラムダンクはいつだって、絶対に正しい!!
【シュートファウル?クイズ】
ここまでは茶番みたいな内容でしたが、ここから本編になります。
下記の問題に答えてみてください。
Q、オフェンスのAはドリブルインからレイアップの動作に入りました。
ジャンプしたときには既にディフェンスのBがそのコースに入っておりました。
Aの手からボールが離れた後に、激しくBのトルソー(胴)に突き当たりました。
Aが放ったレイアップは成功しました。
Aチームのファウルはすでに4回の状態で、今回がAのファウルとなる場合はチームが5ファウルとなります。
あなたが審判ならば、どのような判定を下しますか?
画像は関係ありませんが、日本初のプロレフェリーである加藤誉樹さんです。
【シュートファウル?模範誤答】
さて、下記のように回答してくれるとありがたい。
Aのオフェンスチャージング。
得点はノーカウント。
オフェンスファウルなので、チームファウルが5個でもBチームのスローインで再開。
実際、上記のように裁いても、誰も文句を言わないと思います。
【シュートファウル?正解】
正解はこちらです。
Aのレイアップによる得点を認める。
そのうえでAのルーズボールファウルが適用される。
Aチームが5ファウルなのでBのフリースローで再開。
現場で上記のように裁いたら、ざわめきます。
プレイヤーA「なんでオフェンスファウルなのに、得点入るの?Bのフリースローなの?」
審判「ボールが手から離れているので、オフェンスコントロールは終わっています」
プレイヤーA「???じゃあ、なんで得点は認められたの?」
審判「オフェンスコントロールが終わってもボールはライブの状態なので、ファウルがあってもシュートは認められます」
プレイヤーA「???」
説明するのは至難の業ですが、正しいジャッジです。
【シュートアフターのグレーゾーン】
なぜこんなことになるかというと、チームコントロールとシュートモーションの二つの定義にグレーゾーンが発生するからです。
ルールブックから考えてみましょう。
第14条:ボールのコントロール
14-1-3:シュートをしようとしたボールがプレイヤーの手から離れたときにチームコントロールは終了する。
第15条:ショットの動作中のプレイヤー
15-1-2:シューターが空中にいる場合は両足がフロアに着地したときにシュートの動作が終わる。
具体例に言うと、
①Aがレイアップにいくために踏み切った。(シュート動作の開始)
↓
②ボールがAの手からリリースされた。 (オフェンスコントロールの終了、シュート動作は継続)
↓
③もともと位置を占めていたディフェンスBに対して空中で突っ込んだ。 (シュート動作は継続)←ここでファウル
↓
④シュートが入り着地した。(シュート動作も終了)
画像だとこんなイメージです。
私も過去に一回だけコールしました。
その時は、なぜか特に質問されることもなく従ってくれました。
勝敗にこだわらない下部リーグだったから、「よくわからんが審判が言ってるからいいや」的だったのかな~
実際にこのシチュエーションに遭遇したら、是非ともナイスジャッジしてください!