ボックススコアの見方とベーシックスタッツ

ボックススコアとベーシックスタッツ
アドバンスドスタッツ
アドバンスドスタッツをつけてみた
スタッツのケーススタディー


【スタッツとアドバンスドスタッツとボックススコアの見方】
☑バスケットボールはほとんどを数値化でき、分析が可能である。
☑得点、リバウンド、アシストなどの主要スタッツを抑える。
☑スタッツはファクト(事実)である。

【スタッツとアドバンスドスタッツとボックススコアとは】

スタッツ(stats)とは、statistics(統計)の略で、チームや個人のプレーの成績をまとめたものです。
アドバンスド(advanced、進歩した)スタッツとは、基本スタッツを組み合わせて算出したものです。
ボックススコアとは、1試合における両チームのスタッツ一覧のことです。

バスケットボールは全てを数字で表すことができるので、試合の良しあしを雰囲気だけでなく数字で分析できます。
当クラブチームでも、公式試合を一過性のものにしないために、スタッツをつけて、改善に役立ててます。

「そもそも、見方がわからない」
「どう使えばいいの?」
「この時は、どっちに記録するの?」
などという意見が多かったので、まとめました。

【ボックススコアの見方】


上記は2019年のオールジャパン決勝の勝利チームである千葉ジェッツのボックススコアです。
最後の富樫の3Pは凄かった!
まずは、基本的な見方を抑えます。

【ベーシックスタッツ】

スタッツのうち、計算を伴わないものをベーシックスタッツと呼びます。
観戦するだけなら、ベーシックスタッツだけを抑えておけば、十分です。

〇NO.(number、#、背番号)

まずはプレイヤーに関する情報です。
Noとは、ナンバーの略で、背番号のことです。
#などで表記されることもあります。
0(または00)から99となります。

〇S、GS(game starts、先発出場)

Sとは、スターティングメンバーの略で、先発出場のことです。
GS(ゲームスタート)と表記されることもあります。
*がついている5人が先発出場したということです。
単純な出場試合数はGと表記します。

〇選手名(name)

プレイヤーの名前です。
NBAでは、ニックネームなどの登録(ネネ、ペニー・ハーダウェイ、マジック・ジョンソン等・・・古い)も可能となります。

その他、POPなど書いてあったら、ポジションを差します。
ポジションはG、F、Cの三段階で表記するか、PG、SG、SF、PF、Cの五段階で表記されます。

〇PTS、PF、P(points、得点)、PF(Points For)

続いて、シュートに関する記録です。
PTSは、ポイントの略で、得点です。

例えば、#21ギャビン・エドワーズの場合は、(3点×2本)+(2点×7本)+(1点×7本)=27点となります。

下記のように表現することもあります
PF(Points For):得点※パーソナルファウルと被ってややここしい
PA(Points Against):失点
PD(Points Difference):得失点差

〇3FG、3P(3 points field goal、3-pt shooting、スリーポイント)

3Pフィールドゴール、3Pシュートのことです。
バックコートから放つブザービーターの場合、シュートが入れば記録し、外れても記録しません。

2FG、2P(2ポイント、2 points、2点シュート)

2Pシュートのことです。

FT(free throw shooting、フリースロー、自由投)

フリースローの略で、自由投と訳します。

FG(field goal shooting、フィールドゴール、野投)

フィールドゴールの略で、野投と訳します。
Bリーグのボックススコアだと、3P・2P・FTで区分されています。
NBAの場合は、FG(2Pと3P含む)・3P・FTで区分されることが多いです。

〇M(made、FGM、成功)

メイドの略で、シュート成功という意味です。
各項目で成功したシュートの数です。

〇A(attempt、FGA、試投)

アテンプトの略で、シュートの試投数という意味です。
シュートを放った本数です。

〇FOUL、F、PF、FLS(fouls、ファウル、反則)

パーソナルファウルの略です。
PFなどと表記することもあります。
Fとはファウルのことで、個人で5個(NBAだと6個)になると退場となります。
ファウルを受けた数はFO(fouls on、被ファウル、被反則)と表記します。
PFの表記だと「Personal Foul/個人ファウル」と「Points For/得点」の両方が該当しますので、ご注意ください。

〇REB、R、TREB(rebounds、リバウンド)

リバウンドのことです。
一文字でRと表記することもあります。
得点・リバウンド・アシストを主要3部門と呼びます。

外れたシュートに対してボールを保持することです。
例外を除き、シュートミスの全てに対して1リバウンドが記録されます。

シュートブロックされたボールを拾ってもリバウンドは記録されます。

ティップアウトなどで、ボールを保持するのに、二人のプレイヤーが絡んだ場合は、下記の通りに記録します。
ティップアウトがコントロールしていると記録員に見なされれば、ティップアウトしたプレイヤーのリバウンド。
ティップアウトがコントロールではないと記録員に見なされれば、ティップアウトされたボールを保持したプレイヤーのリバウンド。

オフェンスリバウンドとディフェンスリバウンドの合計という意味でトータルリバウンド(TREB)と表記することもあります。

〇OREB、OR(offence rebounds、オフェンスリバウンド)

オフェンスリバウンドのことです。
オフェンス側がとったリバウンドからのシュートをセカンドチャンスと呼びます。
1本のシュートにおける期待値は0.8~0.9点ほどとなりますが、セカンドチャンスからのゴール下シュートは期待値が1.2点ほどとなります。
これは、ライブターンオーバーからの速攻、フリースローに次ぐ期待値となります。
つまり、オフェンスリバウンドとは、単にシュート本数を1本増やす以上の効果があります。

〇DREB、DR(defense rebounds、ディフェンスリバウンド)

ディフェンスリバンドのことです。
ディフェンスリバンドを増やすというより、オフェンスリバウンドを取られないことが重要となります。

〇REB、R、TR(total rebounds、合計リバウンド)

トータルリバウンドのことです。
OR+DRです。

〇TOV、TO、T(turn over、ターンオーバー)

ターンオーバーのことです。
ターンオーバーとは直訳すると「入れ替わる」という意味でシュート以外の方法で攻撃権を失うことを差します。
オフェンスファウルなどもターンオーバーを記録します。
主要スタッツの中で唯一、ネガティブを表す(シュートミスを除く)スタッツとなります。
また、ターンオーバー時に時計が止まるデッドターンオーバー(バイオレーションやファウルなど)と、そのままプレイが継続するライブターンオーバー(スティールやパスカット)があります。
ライブターンオーバーはそのまま失点につながるので極力減らす必要があります。

〇AST、AS、A(assists、アシスト)

アシスト(シュート成功に貢献したパス)のことです。
一文字でAと表記することもあります。
アシストとは、パスが直接得点に結びついた時に記録します。
フェイクやドリブルなどでディフェンスを抜く動作が発生すれば記録しません。
記録員の主観に頼ってしまう場面が多くなりますが、ポンプフェイクでも意味のないフェイクでしたらアシストを記録します。

〇STL、ST、S(steals、スティール)

スティールのことです。
一文字でSと表記することもあります。
得点・リバウンド・アシスト・スティール・ブロックを主要5部門と呼びます。

ディフェンスがボールを奪い、ボールが保持されれば記録されます。
パスカットの場合はインターセプト(途中で奪う)と呼びます。(記録は全てスティール扱い)

〇BLK、BL、BS、B(block shoots、ブロックシュート)

ブロックシュートのことです。
B、BLなどと表記することもあります。
指先でもボールに触れて、シュートが外れたらブロックを記録します。

判断が難しいケースで言うと、レイアップのボールがまだ手にある時ですね。
ボールが肩よりも高ければブロックシュート、低ければスティールとするのが一般的です。
結局のところは、記録員の主観になります。

BA(Block Against)と表記するとブロックシュートをされた数になります。

〇MIN、M、MP、PT(minutes、出場時間)

ミニッツ、出場時間のことです。
40分×5人なのでチーム合計200分となります。
参考画像が225分となっているのは、延長5分×5人=25分が追加されているからです。
DNPは、ゲームに出場していない(Did Not Play)選手のことです。
PTはプレイタイムとなります。

【分析はアドバンスドスタッツで行う】

観戦だけならベーシック(初級)スタッツで十分ですが、分析ならアドバンス(上級)ドスタッツの理解が必要です。
いざ、アドバンスドスタッツ(おたく)の世界へ!


ボックススコアとベーシックスタッツ
アドバンスドスタッツ
アドバンスドスタッツをつけてみた
スタッツのケーススタディー