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シャドウ、ボール運びのテクニック。オールコートで当たられても大丈夫

【シャドウ、ボール運びのテクニック三行まとめ】
☑センターを使ったドリブルでのボール運び。
☑壁役はキャリーとディフェンスの間に立って進む。
☑キャリーは壁役を挟んでディフェンスの反対側に立つように移動する。

【シャドウとは】

shadow(シャドウ)とは、「影」のことです。
ボール運びの際に壁役が運び役の前に立って、ディフェンスの邪魔をすることです。

オールコートマンツーマンディフェンスされた時の対応策として、Cに歩かせてGが壁がわりに使ってボール運びをする方法がよく使われます。

【ボールはパスで運べの嘘】

「ボールはパスで運べ」
これは事実でありますが、盲目的に信じてはいけません。
当クラブチームでは、ターンオーバーの60%がパス絡みです。
これはフロントコートのパスも含まれていますが、パスはリスクを有すると考えています。
残りの20%強がドリブルの技術不足、残りの20%弱がオーバータイムやオフェンスファウルなどが原因です。
パスで運んだ方が当然早く攻めれますが、同時にターンオーバーのリスクが高まります。
そのまま速攻で崩せるならば、多少のリスクは目をつぶってパスでどんどんプッシュしてもいいと思います。
しかし、ターンオーバーが連発するとゲームが傾いてしまうので、確実にドリブルで運ぶ方がよいでしょう。
NBAなんかではドリブルで運ぶイメージが強いです。
当チームの場合は縦にパスをして素早くフロントコートに運ぶ。
ただし、ターンオーバーをした直後はドリブルで確実に運ぶなどを決め事にしています。
パスで運ぶかドリブルで運ぶかは、自チームと相手チームの戦力、残り時間、点差などで判断できることが理想です。

【シャドウを使うタイミング】

ガードのボール運び(キャリー)でオールコートディフェンスされた時にインサイドプレイヤーとの組み合わせで使います。
インサイドプレイヤーのディフェンスはバックコートでは積極的にプレッシャーをかけないというのが前提です。
激しくプレッシャーをかけてくるタイプであれば、ただの2対2になってしまうので、シャドウの効果が見込めません。
同様にマンツーマンプレスやゾーンプレスをされた時も使えません。
自然発生的に1~3番のディフェンスがオールコートで当たってきた時に効果を発揮します。
またキャリーが簡単に運べるならば、シャドウは不要だと思います。

【シャドウ役のコツ】

1、立ち止まらずに進む
バックコートでは8秒という制限時間があります。
シャドウ役が立ち止まってしまうと、ボールが前進しなくなるので、立ち止まってはいけません。
スクリーンをセットする必要もありません。

2、適度なスピードで進む
キャリー(ボールを運ぶ人)とディフェンスの間に挟まるように立たないといけません。
速く走り過ぎてもいけません。
バックコートからフロントコートへドリブルで4~5秒ぐらいで進められるスピード感で進みます。…

ガベージ・タイム/garbage timeって何?日本とアメリカのバスケの違い

【ガベージ・タイム/garbage time】

ガベージタイムとは勝敗が決した試合の残り時間のことです。
ガベージを直訳すると『ゴミ、不要な物』、ガベージ・タイムになると(勝敗に関係ない)不要な時間となります。

【ブローアウト】

勝敗が決した試合の中でも大差がついた場合、ブローアウト(blow out)と表現します。

【ガベージタイムは若手の出番】

NBAなどのトップリーグだとガベージタイムには、普段プレイタイムが与えられていない若手プレイヤーの出番となります。
ここで試合慣れさせたり、結果を出すことでプレイタイムの獲得に繋げたりします。

【ガベージタイムの暗黙の了解】

ガベージタイムには下記の暗黙の了解(アン・リトン・ルール)が存在します。
・勝っているチームはタイムアウトを取ってはいけない。
・怪我防止のため、シュートに対してはファウルをしてはいけない。
・必要以上に派手なプレイ(ダンク等)や振る舞いをしてはいけない。

【ガベージタイムの暗黙の了解を破ると制裁される】

勝敗が決まった最後の攻防で、どちらかがプレイをする意思がなくなれば、攻防をやめます。
もし、最後のポゼッションで勝っているチームが派手なシュートをしようものなら報復されます。

がっつりボールを投げつけられていますね。

残り26秒で、プレイの意思がなくなれば、たとえ24秒オーバータイムになったとしてもプレイをやめます。
24秒はコールされますが、ターンオーバーとしては記録されません。

「死屍に鞭打つ」行為を嫌うアメリカと、「あきらめたらそこで試合終了ですよ」主義の日本の差ですかね。
日本でも徐々に浸透してきており、大学の一部とプロリーグは暗黙の了解に従ってプレイをやめてますね。
クラブチームでも強豪チームは最後のポゼッションはシュートしない傾向にあります。…

スタッツとボックススコアの付け方、ケーススタディー

2023年1月現在で使っている最新版のスタッツ用マニュアルです。

ボックススコアとベーシックスタッツ
アドバンスドスタッツ
アドバンスドスタッツをつけてみた
スタッツのケーススタディー


【スタッツとボックススコアの付け方、ケーススタディー三行まとめ】
☑個人に記録できない場合はチームに記録する。
☑判断に迷った時は、そのプレイに対する個人の貢献度合を最重要視する。
☑スコアラーの判断のみで記録される。

【スタッツをつけるのは難しい】

「このリバウンドってどっちに記録するの?」
「これって誰のターンオーバーになるの?」
などなど判断に迷うケースが結構あります。
ケーススタディーに従って確認していきます。
参考とするのは、JBAによるBOXスコア規定マニュアルです。
マニュアルが2008年度版なのでちょっと古いのですが、当ページをみるよりもマニュアルをみてもらった方が確実です(笑)
そもそも基本的なスタッツの見方がわからない人はこちらのページへ

【スコアに関する考え方の基本】

・個人に記録できない場合はチームに記録する
シュートが失敗した場合には必ずリバウンドが発生するというのが原則です。
ただし、シュートミスしたボールが直接アウトオブバウンズになることもあり、その場合は誰のリバウンドにもすることができません。
個人に記録できない場合は「HC/TEAM」という場所に数字をつけます。
気を付けて欲しいのは「チーム」とは、「チ-ム合計」とは異なる項目が存在します。
当記事で「チーム」となっている場合は、チーム合計ではなく独立したチームの方を指します。

・判断に迷った時は、そのプレイに対する個人の貢献度合を最重要視する
例えばパスミスなどのように一つのプレイに二名以上が関わるケースが存在します。
プレイごとにそれぞれ原則が存在しますが、基本的には個人の貢献度合を最重要視します。

・スコアラーの判断のみで記録される
これ、結構大事ですね。
過去にNBAでトリプルダブルを狙ってわざとシュートを外してリバウンドを取ったプレイヤーがいたのですが、リバウンドを計測されなかったみたいです。
なので、すべてが杓子定規というわけではなく、最終的には、スコアラーの主観で判断される